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「幼児期のピーナッツ摂取はアレルギー予防になる」と米国立衛生研究所が発表

 
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「3才になるまで食べさせてはいけない」は間違いでした。

ピーナッツ・アレルギーに関して、アメリカの国立衛生研究所が発表したガイドラインが大きな話題となっています。それは「幼少期にピーナッツを食べさせるとピーナッツ・アレルギーの予防になる」というもの。

画期的な大転換

なぜこれが大ニュースになるかというと、アメリカでは長くにわたって「赤ちゃんにピーナッツを食べさせてはいけない」と信じられてきたからです。2000年に米国小児科学会が発表したガイドラインでは「幼児期にピーナッツを食べさせると深刻なアレルギーにつながる恐れがある」とされており、それを信じた全国の親たちは3歳になるまで赤ちゃんにピーナッツを食べさせるのを控えていたわけです。

それが長い年月を経て、「実は早い段階から食べさせたほうがアレルギー予防になります」と180度方向転換をするに至ったわけですね。ニュースになるのも当然です。New York Times、Washington Post、TIME、CNNと大手メディアはどこも大きく取り上げています。

しかし、Fortuneが記事に「ようやくピーナッツ・アレルギーに関して新しいアプローチ」とタイトルをつけているように、この動きは長く待たれたものでもありました。

というのも、2000年の小児科学会のガイドライン発表以降もピーナッツ・アレルギーの子どもたちの数は増え続け、専門家の中でも「3歳以下に食べさせたらいけない」というガイドラインに疑問を抱く人たちが多く出てきていたのです。米国疾病予防管理センターによると2007年の段階で食物アレルギーを持つ子どもたちの数は300万人にまで増加。これは1997年から比べると18%の増加になります。小児科学会も2008年には証拠が不十分であったとして前述のガイドラインを取り下げています。この時にはすでに「ピーナッツを早い段階から食べさせたほうがアレルギー予防になる」ことを示唆する研究結果が出始めていました。

しかし小児科学会がガイドラインを取り下げた後も多くの家庭が心配して、赤ん坊にピーナッツを食べさせるのを避けていました。1997年にはピーナッツ・アレルギーを持つ子どもが全体の0.4%だったのに対して、2010年には2%を越えるに至ったのです。そして今回、国立衛生研究所によってようやく正式に発表されることになったわけです。

臨床試験でアレルギー発症が81%減少

今回のガイドライン作成に大きく貢献したと言われるのは2015年に医学雑誌New England Journal of Medicineに掲載された研究。

この研究では600人以上の幼児を対象とした臨床試験で、早期にピーナッツの摂取を開始することでアレルギーリスクの高い幼児の間でのアレルギー発症が81%も減少するという結果が出たのです。

新ガイドラインの要旨

新しいガイドラインは2010年の「食物アレルギー診断とマネージメント・ガイドライン」に追加される形になります。またJournal of Allergy and Clinical Immunologyを始めとする6つの科学雑誌でも発表されることになっているそうです。

ガイドラインの要旨は次のようになっています。

○ ピーナッツ・アレルギー発症リスクの高い幼児(例:アトピー性皮膚炎や卵アレルギーのどちらか、もしくは両方を抱えている)は生後4カ月から6カ月の段階から食事にピーナッツを含む料理を含ませるべきである。しかし医療専門家の指導のもとで行なうこと。

○ 軽度から中程度のアトピー性皮膚炎(炎症による慢性的な湿疹症状、食物アレルギーと関連性がある)を持つ幼児はピーナッツを含む食事を生後6カ月頃から始めるべきである。

○ アトピー性皮膚炎や食物アレルギーを持たない幼児はピーナッツを含む食事を自由に開始すべきである。

上のどのカテゴリーであれ、「固形の食べ物をちゃんと食べられるようになってからピーナッツを含む食事を開始すること」とも言っています。もちろん、赤ちゃんが喉に詰まらせないように与えるピーナッツのサイズにも気をつけましょう。

ピーナッツに限らず、早い段階でアレルギーの原因となり得る食材や素材に触れておくことで、後の健康的な免疫機能の発達に役立つことは以前から指摘されていました。今回のガイドライン発表で安心してピーナッツを与えられるようになったのは素晴らしいことですね。




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