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新しいモデルがほしくなると、無意識のうちに今のスマホをなくしやすくなることが判明

 
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無意識にやっちゃうそうです…。

そろそろ新しいスマホが出るんだけど、まだいま使ってるものが壊れたわけではないし、動きが遅いわけでもないし、本当は買い替える必要なんてない。でも、やっぱり発売と同時に手に入れたいんだよなぁ。

そんな気持ちのとき、実は人はいま持っているスマートフォンを落としたり、なくしたりしやすいんだそうです! このほどコロンビア・ビジネス・スクールの教授陣が実施した研究結果が、電子ジャーナルのJournal of Marketing Researchに発表され、まんまと自分の潜在意識を言い当てられた人たちの驚きを誘っているんだとか。

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米国では、携帯電話をなくすと、IMEI番号を登録しておき、見つけた人に情報提供を呼びかける「IMEI Detective」データベースが用意されています。同研究では、ここに寄せられる遺失物の情報量を調査分析。

上のグラフで、真ん中の縦線は「iPhone 5s」の発売日、右側の縦線は「iPhone 6」の発売日を示しています。赤いラインで示された「iPhone 5」の遺失物登録件数と、青いラインで示されたiPhone 5sの遺失物登録件数が、新モデルの発売を境に、ピークに達している様子が見てとれますよね〜。

これまであまり落としたり、なくしたりしていなかったiPhone 5なのに、iPhone 5sの発売が間近に迫れば迫るほど、どういうわけかグンと紛失するユーザーが増えていきます。

ところが、いざ発売されると、その数は減少傾向へ。これはどうやら、新モデルの発売後になくした人はもう旧モデルの紛失を届け出ることもなく、さっさと新モデルの購入へと走ってしまっているとのことですよ。

今回の研究では、この新製品の発売を知って、いま使っているものを紛失しやすくなる心理現象を、「Upgrade Effect(アップグレード効果)」と定義しました。本当は絶対に必要ではないけれど新モデルがほしくなると、人は自分では気づかないものの、やや意識的にいま使っているものへの愛着が薄れ、新製品の購入を正当化するために落としたり、なくしたり、壊しやすくなってしまう傾向が強いとのことですね。なんだか自分にも思い当たる節があるような…。

合わせて同研究を進めたJosh Ackerman氏は、このように語っています。

もしいま使っている大切な製品に、ほかの使い道があると知らされれば、このような傾向は弱まることも発見した。とにかく処分するしか(自分を正当化する)道はないと悟ったとき、本人は意識せず、こうした紛失傾向が強まるようだ。
基本的には、いまのスマホで我慢して、無駄遣いしてはいけないという認識があるからこそ、紛失でもしないと新しいものなんて買えないとの感情が高まり、いわゆるアップグレード効果なる心理現象に陥ると指摘されていますよ。

そういう意味では高価下取りキャンペーンなど、買い替えを迫るマーケティング戦略は、無駄遣いして新モデルを買うという罪悪感を消し去るうえで、なかなか効果的だったりするのかもしれませんよね。



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