
理化学研究所(理研)放射光科学総合研究センター 放射光イメージング利用システム開発ユニットの、武井大基礎科学特別研究員を中心とする共同研究グループは、新星爆発の衝撃波によって加熱された高温プラズマが、宇宙で拡散する様子を初めて観測したと発表した。
共同研究グループは、1901年に新星爆発を起こした「ペルセウス座GK」に着目。ペルセウス座GKは、2000年に米国のチャンドラX線観測衛星に搭載された、X線望遠鏡で撮影された写真に、衝撃波で過熱された高温プラズマの痕跡(X線)が検出されている。
共同研究グループは2013年に同望遠鏡で追従観測し、高温プラズマが広がる様子を捉えることに成功した。また、2000年に撮影された写真と比較した結果、地球から約1500光年の距離にあるペルセウス座GKの爆風が、ガスの温度を約100万度に維持しながら、14年間で0.01光年(約900億km)ほど広がったことを突き止めた。
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